電気毛布【NA-013K】をパソコン作業の机で使ってみたレビュー
電気毛布は普通、布団に敷くか掛けるかで使用するのが一般的だと思いますが、勉強やパソコン入力時など、机に向った作業の寒さ対策として使うとどうなるのかをレビューしてみました。
目次
なぜ作業机に電気毛布なのか?
高出力の暖房器具は、部屋の隅々まで暖かくしてくれます。しかし、自分がいつもいる場所は部屋の中でもごく一部。莫大なエネルギーを消費して、ほとんど使わないエリアまで暖めてしまうのはなんだか無駄に思えてなりません。
本当に暖かくなってほしいのは自分の周りの空気だけでいいんです。
そこで数ある暖房器具の中で目を付けたのは電気毛布でした。
本体価格が安い(2~3,000円くらい)
暖房器具と言えば安くないイメージですが、電気毛布はシンプルな構造のため暖房器具の中でもかなり安い部類です。
これぐらいだったら、もし失敗しても諦められるかなぁということで、こちらをAmazonで購入しました。
電気代が安い(1時間1円前後)
電気ストーブやヒーターと比べて消費電力が低く、電気代を気にせずに一日中つけっぱなしでも後ろめたさはありません。
空気を汚さない
燃料を燃焼させるわけではないので、何時間付けても空気が汚れることはありません。
ただし、電気で暖めるタイプの暖房器具は石油やガスと違い、熱を発する際に水分が発生しないので、空気が暖まれば湿度は下がっていくため乾燥には注意が必要です。
熱くなりすぎない(安全面)
ヒーターの場合は、近づきすぎて服が焦げたりすることもあるのですが、電気毛布は発する熱が低いため、致命的な事故につながる危険性は低いといえます。
ただし、低温やけどの可能性はゼロではないので、温度管理には注意しましょう。
場所を取らない
見た目や使い勝手は電源コードが付いているだけでほぼ毛布と同じです。狭い部屋でも全く問題ありません。
電気毛布【NA-013K】の概要
私が選んだのが【NA-013K】という品番の電気毛布。大は小を兼ねると思い、かなり大判サイズのものを選びました。
基本情報
製品仕様 | |
---|---|
電気毛布【NA-013K】 | |
ブランド | なかぎし |
重量 | 1.3kg |
寸法(幅×高) | 188cm×130cm |
コード長 | 電源側約1.9m、毛布側約1.2m |
素材 | ポリエステル70%、アクリル30% |
機能一覧 | ・丸洗いOK ・ダニ退治 ・室温センサー ・頭寒足熱 ・掛け敷き兼用 ・無段階温度調節 |
生産国 | 日本 |
消費電力 | 80W |
電気代 (1時間あたり) | 弱:約0.1円 中:約0.7円 強:約1.4円 |
表面温度 (室温20℃時) | 弱:約20℃ 中:約36℃ 強:約52℃ |
ブランドなかぎし?
電気毛布【NA-013K】のブランドは『なかぎし』とされていますが、正直初めて聞いた名前でしたので少し調べてみました。
元々(株)なかぎしという会社があったそうですが、椙山紡織(株)という会社がなかぎしの持っていた工場や販売権を買い取って今に至るということでした。
つまり、【NA-013K】の製造・販売元は椙山紡織株式会社になり、なかぎしというブランド名は買収元の会社名をそのまま引き継いだものだったんですね。
現在の製造・販売元の椙山紡織株式会社は、昭和5年に創業された歴史ある会社なので、日本製というのは間違いなさそうです。
日本製というだけでちょっと安心してしまうなんて、やっぱり日本ブランドってすごいですね!
梱包状態、開封
電熱線の位置
電気毛布自体の寸法は188cm×130cmとかなり大きいのですが、電熱線はその隅々までめぐらされているわけではありません。
この電気毛布の電熱線の位置を実測してみました。
毛布の公表サイズは188cm×130cmと大きいですが、図のように周囲に電熱線が無い範囲があるので、実際暖まる範囲だけで見ると 143cm×80cm と一回り小さくなってしまいます。
それはこの機種に限ったことではなく、どのメーカーのどの機種でも同じように電熱線が無い範囲がありますので、電気毛布選びの際はその辺りも注意したいところです。
個人的には【NA-013K】よりも小さいタイプだと、暖まる範囲も比例してさらに小さくなるので手から足までの長さがカバーできません。大判のこのタイプのサイズがベストだと考えています。
電気毛布【NA-013K】の特徴
丸洗いOK
洗濯機に入れての洗濯が可能です。
今回は机の上に敷いて使用することになるので、何かこぼしたり汚してしまう機会も多いかと思います。
もし汚したとしても洗えるという安心感があれば、思い切りよく使うことが出来ますね。
ダニ退治機能
大げさに機能として挙げていますが、電気毛布本体にダニ退治の特別な機能があるわけではなく、出力を最大に設定して本体をポリ袋に入れしばらく待つと、熱と乾燥によりダニが退治できてしまうという一つの使い方です。
室温センサー
コントローラー部に室温センサーが備わっており、室温の変化を感知して、毛布温度を自動調整します。
とのことですが、デジタルで今何℃という表示が無いので、本当に自動調整されているのかは良く分かりません。個人的には常に強で使用しており、変に自動調整が入って温度が下がるのが嫌なので、むしろ必要ない機能かもしれません。
頭寒足熱
これは足元側に多く電熱線を配することで、冷えやすい足元をしっかり暖めてくれるという設計です。
写真左が足元側ですが、電熱線の間隔が少し狭まっているのが分かるでしょうか?
布団に敷いて使用する際は足元側が暖かい方がいいかもしれませんが、私の使い方では足元よりも手の周りの方が暖かくなってほしいので、逆にして使用しています。
掛け敷き兼用
私の使い方ではあまり関係ありませんが、布団で使用される場合は、下に敷いても上に掛けても両方で使えますよということみたいです。
無段階温度調節
つまみを上下にスライドさせることで温度調節が可能です。目安として弱、中、強というメモリがふってありますが、無段階調節なのでスライドに引っかかりはなにもありません。
NA-013Kの外観
最初はキレイな毛並みで触り心地もふわふわと柔らかいタッチで気持ちよかったのですが、使用後1ヵ月もすると立っていた毛がダマになり若干もふもふ感も失われてしまいました。
購入当初の表面。
使用後約1ヵ月でこの状態なので、この後さらに毛玉は多くなりそうです。
Amazonのカスタマーレビューでは、使用後すぐに毛玉が出来ると書いていたのを見たことがあったのですが、これは事実のようです。ただ毛玉が出来たからと言っても性能が落ちる訳ではないので個人的には気になりません。
あと洋服に毛が付くといった不満も良く見たのですが、私の場合まったく感じませんでした。もしかしたら、最初に掃除機で全体を吸い取ったのが良かったのかもしれません。
机での電気毛布の使い方
使い方のイメージはこれです。
体に直接巻いても使えるのでしょうが、まず電源コードが邪魔だし、態勢を変えたり席を立ったりする度に付け外しするのは面倒です。
イメージ図のように、机の上に掛けてのれんのように下まで垂らすことで、手から足先まで自然に電気毛布に触れられるので、広い範囲で暖かさを感じることができます。
実際使ってみて
いざ実際使用してみると、温度調整を最強にしてみてもあまり暖かく感じません。
なぜだろうと色々試行錯誤してみると、原因が分かりました。
電気毛布の電熱線から発する熱が空中へ逃げていた。
という一言に尽きます。
机の上から垂れ下がっている部分は、ほとんどどこにも触れていない状態なので空気中に熱がどんどん逃げてしまっていました。
熱が逃げて暖まらなかったので対策を実地
電気毛布と机の間にもう一枚普通の毛布を挟んでみました。すると・・・
キターーー!!
暖かくなってくれました!電気毛布は布団で使用されるために設計されているので、空気に逃げる熱は計算されていないのでしょう。
そして、大判タイプを買ったのは大正解でした。
電気毛布の全長が長いおかげで足元に余った分がダボついているのですが、そのダボついているおかげで密閉度が高まり熱がこもって足先がとても暖かいです。
温度を測ってみました
どれだけ暖かくなったか室温計で実測(計五カ所)してみました。安物の室温計なので正確性には欠けるかもしれませんが、参考程度にはなるでしょう。
電気毛布から10cmほど離して置いた、足元、椅子の上、机の上の3カ所。
電気毛布と接触して測定した、膝と毛布の間、毛布の上の2カ所。
測定結果はいずれも室温より高くなりましたが、毛布と距離を置いたものと接触させたものでは顕著に違いが現れました。電気毛布は空気を暖めるものではないので、少しでも距離をおくと暖かさは半減するようです。
一方で、毛布表面に接触させながら測定したものはかなり上がってくれました。中でも膝と毛布の間に挟んで測定したものは、周囲の密閉度も高くほぼ30℃の高い温度を記録。触ってみると熱にムラがあるので、もう少し暖かいというよりも熱い場所もあります。
ただ、仕様表には強で表面温度52℃と書かれているのですが、おそらくこの使用環境ではそこまでは上がらないでしょう。
この結果を受けて、改めて電気毛布は空間を暖めるものではなく、密着してこそ真価が発揮されるものだと思いました。この特性さえ忘れなければ、うまくこの電気毛布と付き合って行けそうです。
今回の寒さ対策では、全身暖まるとまではいきませんでしたが、足先から手のエリアは今までに比べてはるかに暖かくなり、使いやすい作業環境になったのは大きな収穫です!
とりあえず湯たんぽや段ボール掘りごたつからは卒業できそうなのが何よりです。やはり席を立つたびにセットし直さないと使えないというのは、毎日のことになると面倒でした。
電気毛布のデメリット
今回の使い方でのデメリットを真剣に考えてみましたが、安いし暖かいし面倒くさくないし、いい所こそ思いついても悪いところは特にありません。
強いてあげるとするならば、電気毛布の特性をよく理解して使用しないと、思ったより暖かくならないかもしれない、というところでしょうか。
電気毛布の特性とは、出力が低く熱が空気に逃げやすいので、ある程度毛布などで密閉してあげて、出来るだけ体に近づけて使用するということです。
使用上の注意
ここで紹介した電気毛布の使い方は、本来の使い方ではありません。
思いがけない故障が起こる可能性もあるので、同様の使い方をされる場合は自己責任で十分安全に配慮した上でお願いします。
どんな電気毛布がある?
電気毛布にもたくさんの種類・メーカーがあるので迷われるかもしれませんが、今回紹介した電気毛布と同等の大判サイズとなると、目ぼしいところで下記に挙げた5種類に絞っていいでしょう。
4種類と言っても、各メーカーの違いはメーカーのネームバリューや価格だけで、機能や性能的な違いはほとんどありません。
唯一、山善だけはマイクロファイバー調の毛玉の出来にくい生地を使っているようですが、価格が¥17,000 とかなりお高い。
違いが価格しかないのですから、やはり一番安いなかぎしの【NA-013K】がベストチョイスでしょう。
日立【丸洗いOK】電子コントロール毛布 キトサン抗菌防臭加工 約188×140cm HLM-400R
パナソニック【丸洗いOK】 電気かけしき毛布 188×137cm DB-R31M-C
広電 【丸洗いOK】掛・敷毛布 188×130cm CWS-751E-5
山善【丸洗いOK】フランネル・プードルタッチ仕上 188×130cm 室温センサー YMK-F43P
なかぎし【丸洗いOK】掛敷兼用毛布 室温センサー NA-013K
電気毛布寒さ対策まとめ
今回は机に向かった作業時の寒さ対策として、電気毛布を使用してみたものです。
電気毛布についてはこちらを使用しました。
結果としては、足先から手まで毛布と直接触れる部分については、十分な暖かさが得られました。
毛布が届かない頭部や背中、腰回りなど主に背面はまだ寒いものの、足首手首を暖められているおかげで血液の巡りが良くなったのか、体の芯から冷えるということは無くなり内からやる気が溢れてきました! やる気さえも凍らせてしまうとは、寒さというのは本当に恐ろしい。
効果まとめ
- 電気毛布本体は2~3千円程度の低価格
- 最大パワーで使っても一時間当たり1.4円の低ランニングコスト
- 導入することで動きにくくなったり行動が制限されるなどストレスは一切なし
- 低出力なので事故の危険も少ない
- 机に掛けて使用した場合、毛布表面は30℃程度の暖かさ
- 毛布周辺は室温よりも2~3℃程度暖かくなる
- 背面までは暖かさは及ばない
電気毛布は必要最小限の電力で、使い方次第で優れた効果を発揮するコストパフォーマンスが高い暖房器具です。
あまりお金もかけられないけど、作業中の寒さに悩んでいると言う人には特におすすめします!
今回の電気毛布と組み合わせた寒さ対策はこちら。
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