大型の書斎デスクを自作しました【幅1.8m×奥行0.7m×高さ1.8m】DIY

2018/02/05

巨大な書斎デスクを自作しましたアイキャッチ

今使っているデスクワーク用の机に使いづらさを感じていたので、思い切って机をDIYで作ることにしました。

先に流れだけお伝えすると

ここが
机を作る前の現状

こうなって
机をDIY後の第一段階

こうなります。
書斎の机のDIY最終段階

実は、書斎デスクを作るのはこれで2回目。

家でも2回建てないと満足できる間取りにならないって言いますよね。

家と机を比べるのもアレですが、要は同じ環境で一つの物をじっくり使うことによって、今何が足りていないのかがが明確に見えてくるので、それを2回目に全てぶつけて完成度を上げるっていうことだと思います。

今回、色々とその足りないものが整理できたので、満を持して書斎デスクのDIYを行いました。その経緯から完成までを書いてみましたのでどうぞ。

物置が書斎になるまでの経緯と不満

今書斎として使っている場所は、元は物置として使っていた北側の薄暗い部屋の一角。

夏はジメジメと湿気が多く、冬は寒い。あまり居心地の良くない部屋だったので、引っ越し当初より物置部屋として利用していました。

1回目の机DIY、デッドスペースに物置棚を作るの巻

机を作る前の現状

洋服やら段ボール箱やらがいっぱいの物置部屋ですが、一部分に凹みスペース(写真上)があるせいで、何を置くにも中途半端でうまく納まらず持て余している場所がありました。

出来るだけ空間を有効に使いたかったので、このくぼみにピッタリのサイズで物置棚をDIYすることに。

当時書いた設計図はこんな感じ。

物置棚の設計図

これが出来上がった物置棚。
W1,820×D534×H780、天板含めて全て2×4(ツーバイフォー)で制作。

物置棚寸法

物置棚とはいいつつも、将来的には机としても使えるようにしたいと考えるようになり、当初の設計図から色々変わっています。

値段は、ホームセンターで売っているSPFとシンプソン金具を使って総額で5,000円くらい。人が上に乗ってもびくともしないような頑丈な作りになっています。

上の写真は少し引っ張り出して撮っていますが、実際は壁の凹みにぴったりに納まり、デッドスペースを生かした良い収納でした。

そして約1年間、ここで物置棚として使われることになります。

物置から書斎へ

現在の書斎ができるまでは、パソコン作業はリビングエリアの一角にあるスペースで行っていましたが、ついついテレビを見てしまいなかなか集中できる環境ではなかったので、自分の時間に没頭できる書斎をもう一つ作ることにしました。

そこで白羽の矢が立ったのが、一年程前に作った物置棚のエリアです。環境的には静かで集中できそうだし、広さも十分あり、作業棚も机としてそのまま使えそう。

ゲーム、ネット用のホビールームになった元書斎。

ゲーム・ネット用の書斎

↓書斎移動↓

作業用のパソコン一式を買い足し、物置部屋の棚に置いてみる。

使いにくい現状の机

机の横幅が1,800mmもあるので、24インチのディスプレイ二台と左右にスピーカー、本棚まで置けて広さは十分。ただ奥行きは534mmと狭く、キーボードを置いたらギリギリ。

使ってみると予想外に机位置が高く、キーボードやマウス操作に肩をすくみ上げるようにしないと届かないため、長時間の作業になると肩こりがハンパない。

柱を切って低くしようかとも考えましたが、そのためには柱同士をつないでいる補強まで全てバラす必要があります。それはちょっと面倒なので、キーボードとマウスが置ける程度の ベッドテーブル でとりあえず間に合わすことにしました。

と、ここまでが物置が書斎になるまでの経緯と、新たな作業机を作る前の状況です。

現状の机の不満

現状の机の不満

  • 机本体とキーボード&マウス用の小さな机二つあるのが無駄
  • 書斎用の机として考えて作っていないので、そもそもの設計が不満
  • 天板の2×4(ツーバイフォー)同士に細い隙間があるため掃除しにくい
  • 椅子の上であぐらをかくと、小さい方の机に干渉する
  • 次に考案している寒さ対策には机の改造が必要
机本体とキーボード&マウス用の小さな机二つあるのが無駄

マウスが操作しやすい高さまで机を下げることによって、ベッドテーブルを無くします。なお、その高さだと今度はモニター高さが低くなりすぎてしまうので、ひな壇を設計する。

書斎用の机として考えて作っていないので、そもそもの設計が不満

今の色は淡白すぎるし、奥行きも狭くて使いづらい。棚を足したりもできない拡張性の低さも不満。ということで、書斎デスクとして一から設計を見直します。

天板の2×4(ツーバイフォー)同士に細い隙間があるため掃除しにくい

2×4(ツーバイフォー)は最初から面取りされているので、つなぎ合わせて使うと小さなV字型の溝が出来てしまいます。カンナ等で表面を削って溝を無くすか、つなぎ目のない一枚板にするかを天秤にかけて、手間の少ない一枚板にすることにしました。ただしパイン集成材の安価なもので。

椅子の上であぐらをかくと、小さい方の机に干渉する

椅子の上でしょっちゅう姿勢を変えるので、太ももから机の天板までの距離は離れていれば離れているほど姿勢を変えやすくなります。机を高くするとマウス操作に支障をきたすので、良いバランスのところを考えます。

次に考案している寒さ対策には机の改造が必要

実はこれが今回机を作り変える一番大きなきっかけだったかもしれません。真冬の寒い部屋での作業にも耐えられるよう、部屋の中に小さな部屋を作るという寒さ対策を考えており、そのためには新たな設計の机を必要とします。

こちらがその寒さ対策の記事です。

DIYの準備

書斎デスクの設計図

上記不満を解決するべく考えた今回の設計図がこちら。

書斎デスクの設計図

設計図というかただの落書きですが、自分が理解できればいいんです。

材料は可能な限り再利用

前回作った机を一旦全てバラバラに解体するのですが、廃材が出ないよう出来るだけ新しい机にも再利用することとします。

理由はもちろん、捨てたり買い足したりするコストを抑えるためです。とにかく私は無駄がキライで、効率的、合理的なことが好きなんですよね。

材料の買い出し

今回は、天板のパイン集成材のみホームセンターにて購入。

ラジアータパイン集成材 25×910×1,820  ¥ 6,345 -

これをモニター置き用天板250mmと、メインの天板660mmの二枚にカットしてもらいました。

天板の厚みについて

大きな机に使う天板は、もちろん厚みがあるに越したことはないのですが、その分価格も上がるので出来るだけ薄くしてコストを抑えたいというのが本音。

今回は幅1.8mとかなり大きいのに、姿勢を変える際に邪魔になりそうなので補強もほとんど計画していません。

パイン集成材の厚みのバリエーションは、近所のホームセンターでは 18、20、25、30mmの4種類。一つ一つ手に取ってみると 18、20mmのタイプは端を持ち上げるだけでたわんだので不合格。25mmは力を加えなければたわまなかったので、30mmとの価格差も大きいことから25mmを選びました。

作ってみた結果、パソコン作業程度の荷重ではほとんどたわむことなく使用できています。

ただし、パソコン本体を机の上に乗せたり、机に伏せるように眠ったりするとさすがにたわむので、場合によっては天板の裏に補強用として2×2(ツーバイツー)を取付けるかもしれません。

書斎デスクのDIY開始!

作業は次のような工程で進みます。

作業工程(2日間)

1.やすり掛け
   ↓
2.オイルステイン塗装
   ↓
3.既存机解体

   ↓
4.木材の長さ調整
   ↓
5.組み立て

1.やすり掛け

2×4(ツーバイフォー)もパイン集成材も、最初から表面の仕上げはそこそこキレイ。

ということで、DIY作業の中でもやすり掛けが一番苦手な私は、この工程を華麗にすっ飛ばすことにしましたw

さすがに手に刺さるようなトゲは取りましたが、荒々しいところもDIYの味の一つでしょう!

2.オイルステイン塗装

部屋で塗装する場合は絶対に養生は必要です。服も汚れてもいいものに着替えます。

特に刷毛を使う場合は、小さな飛沫となってあちこちに飛んでいることがあるので注意。

机の天板塗装準備

塗装の際は小口も塗りやすいように残材などで下駄を履かせます。

机の天板塗装準備2

塗装直後。部屋でやるとオイルステインの薬品の匂いで鼻がもげそうに臭いです。
必ず家族の了解をとってから作業しましょう。

机の天板塗装完了

今回使った塗料はこちら。カンペハピオ オイルステインA チーク 100ML

塗装缶カンペハピオ

机として使用するので、水や傷に強くなるように本当はニスでコーティングした方がいいのですが、その辺りはズボラなのでまたまたすっ飛ばしました。

塗った後はとにかく薬品臭いので、外に1日出して乾燥させます。

3.既存机解体

この机のコーナー部には シンプソン金具 を使用しており、その全てを再利用します。この金具を取り付けることによって、素人では難しい直角が簡単に、かつ強固に接続することが可能です。

物置棚骨組み

解体は、組み立て時のように角度や平行に気を遣うことがなくサクサク進みます。

ただ、ビスの頭を隠すためにダボをかなりの数打ち込んでいたので、これを丁寧に取っていくのは手間がかかりました。

ビス隠しダボの取り方

ビスの頭見せたくなかったので、下穴を大きく開け木でフタをすることでビスを隠しています。いつか解体する日も来るかもしれないと、あえてここにボンドは入れていませんでした。

全ての材料は再利用の予定なので、ここはできるだけ傷を最小限に抑えて生け捕りにしたい。

ビスをダボで隠す

ドリルで下穴をあけて(ビスを潰さないよう注意)

ダボの取り方1

下穴よりも一回り大きいビスを打ち込みます。

ダボの取り方2

釘抜が付いている金槌か、ペンチを使ってテコの原理で引き抜きます。

ダボの取り方3

こんな風に綺麗に取れます。

ダボの取り方4

ビスをダボと一緒に捨てるのはもったいないので、ペンチで木を固定してビスを外したら完了。

ダボの取り方5

DIYで作った机は、またDIYによって解体される日がいつか来ます。そう考えると、ビス隠し用のダボは作り直しや解体のことも考慮するのであれば、ボンドは使わないほうが良いかもしれません。

4.木材の長さ調整

解体した机から生け捕りした木材を、設計図の寸法に合わせてノコギリでカット。

ここでいかに同じ長さで、また垂直に切れているかが仕上りを大きく左右しますので、間違えないよう慎重に作業します。

素人でも簡単に真っすぐ切れる冶具とノコギリがセットになった Z ソーガイド鋸セット 30105 はDIYするなら持っておきたい一品です。

木をカットする際にソーガイドセットは便利

床に接する部分は 家具用インテリアフエルト で必ず保護します。
これで移動の際にも引きずっても傷つかないし、微小ながたつきも吸収してくれます。

傷防止のフェルト貼り付け

5.組み立て

これだけのサイズを一人ですると、あっちを立てればこっちが立たずで非常に骨が折れます。
誰かが手を添えてくれるだけでも全然違うので、安全のためにも作業は2人でやりましょう。

新書斎デスクの骨組み

この部分には、パイン集成材の天板を置く足掛かりを作るため2×4(ツーバイフォー)を抱き合わせる必要があるのですが、ここで問題がでてきました。

新書斎デスクの骨組み2

このように取り付けたいのですが、シンプソン金物に干渉して板同士が密着することが出来ません。
このまま取付けると十分な強度が出ないので、なんらかの対策が必要です。

新書斎デスクの骨組み問題点

こんな想定外はDIYではよくあること。
仕方ないので金具の出っ張り分だけ彫刻刀で削ります。

彫刻刀で干渉部を削る

削りだした後。小学生の工作の時間を想い出しました。

彫刻刀で削った後

ピタッとくっつきました。この次々とやってくる問題を臨機応変に対応し、時には設計ごと変えてしまうこともありますが、それもDIYの醍醐味ですよね!

ぴったりになったツーバイフォー

ようやく骨組みの完成。疲れましたがもう少しで完成なので、一気にやってしまいます!

新書斎デスクの骨組み完成

上まで柱を伸ばしてロの字に組んだのは、棚として物を置くため。もともと物置としてたくさん物が置いてあったところを無理やり書斎にしたので、その荷物を戻すためにどうしても棚が必要だったのです。

少し作るのは手間ですが、柱を長くすることで正面、サイドに棚を付けることもできますし、天井に照明を仕込んだり、スピーカーや扇風機を吊るすことも出来るなど、使い方の幅が広がるこの設計は我ながらとてもいい気がします。

天板を乗せたところ。本来ならビスを上から打った方が固定にはいいのですが、そのビスを隠すためのダボ埋め作業が面倒だったので、全部下から打って固定しました。

天板の固定方法

ただその場合だと、2×4(ツーバイフォー)の長手方向(89mm)をビスで貫通させる必要がありますが、普通にインパクトドライバーでビスを打ち込んでも負荷が高すぎて途中で止まってしまいます。

私の場合はダボ用の穴を15mmほどの深さで開けて、その穴の底からさらに細い下穴を開けることで何とか貫通させることが出来ました。

ビスの長さも節約できるので一石二鳥ですね。

ツーバイフォーの長手に下穴開け ツーバイフォーの長手をビス打ち

朝始めた作業も気が付けば20時。夜飯前に何とか完成!

めちゃくちゃ疲れましたが、達成感のある心地いい疲れ。これもDIYならではの醍醐味ですよね!

完成

まだ細かな装飾や棚などを取付けていないので本当の意味での完成ではありませんが、とりあえず使えるところまでは来ました。

ひな壇になっているところはモニターとスピーカー置き場。かさ上げに2×4(ツーバイフォー)の下駄をはかせているのですが、ここは動かせた方が便利なのでビスで固定はしていません。天板を置いてるだけです。

新書斎デスクの骨組み完成3

両サイドのすき間は10mmくらい。
これ以上詰めると少し揺れるだけで壁とぶつかるので、この辺りが限界でしょう。

新書斎デスクの骨組み完成壁とのすき間

天井の棚はこんな感じ。ダウンライトやサイドシェルフ、パンチングボードなどの計画があるのですが、急ぐ必要も無いのでおいおいやっていこうかと思います。

新書斎デスクの骨組み完成天井部

モニター台としてひな壇にしましたが、これは大正解でした。

ひな壇のメリット

机の奥行きは660mmとそんなに広くないのですが、奥が一段上がっていることで立体感が出て大きく感じますし、下のすき間にはキーボードやティッシュ、その他小物などが置けるので机の上が整理しやすくスッキリ広く使えます。

パソコンを置いた状態。
天板のたわみは今のところありませんが、状況をみて今後補強するかもしれません。

新書斎デスクの骨組み完成全景

失敗したこと

水分をはじくような部分がいくつかあり、そこだけオイルステインがうまく染み込まず色ムラが出来てしまいました。

机の色ムラ

恐らく集成材なので、加工時に使われた接着剤などが目には見えないレベルで表面に付着していたのだと考えられます。

ズボラせずに、きちんとサンドペーパーでやすりを掛けていれば取れていたと思います。

集成材を使うのが初めてだったので、勉強になりました。

使った材料と道具

使用した材料

ツーバイ材 【約38×89×1830mm】 ×17本

北欧パイン集成材【25×910×1820mm】 ×1枚

コーナー シンプソン金具 ×8個

カンペハピオ オイルステインA チーク 100ML ×1缶

アサヒペン ペイント刷毛 お得用多用途用ハケ3本セット OT-3P ×1セット

フローリングの傷防止に!家具用インテリアフエルト ×1セット

ネジ類は省略

使用した道具

HiKOKI(ハイコーキ) 旧日立工機 コードレスインパクトドライバ FWH14DGL(2LEGK)

この規模のDIYで電動ドライバーでは頼りない。ちょっとうるさいですけど、このインパクトドライバーは長いビスでもガンガン入っていきます。DIY道具で一番おすすめ。

リリーフ(RELIFE) 六角軸下穴ドリルと両頭ビット10本組

上記インパクトドライバーの交換ビットです。ドリルも付いているので下穴あけもバッチリです。

ブラックアンドデッカー ワークメイト WM225 ワークベンチ 作業台

切ったり固定したりと大活躍の作業台は、DIYには必須レベルじゃないでしょうか。Amazonで1位も納得の使い心地です。

Z ソーガイド鋸セット 30105

ノコギリで木を切るときは必ずこのセットを使います。

高儀 儀助 彫刻刀 バレン・砥石付 5本組

今回はたまたま使用する機会がありましたが、普段はそこまで使用頻度は高くはありません。ただ、必要な時は突発的に出てきます。¥697 と安いので持っていてもいいかもしれません。

KAKURI 紙ヤスリMIXセット 12枚入(#80・#150・#240・#400×各3枚)

木の粉が舞ったり、騒音だったり、かなり体力を使ったりと何かと大変なやすり掛けですが、この工程をやるやらないでは大きく仕上りに影響してくるので、出来ればやるようにしたいですね。

過去の作品

机をDIYしたのも今回で4台目。

この記事の冒頭に紹介した机のDIYが処女作で、それから机作りの面白さを知った私。

頼まれもしないのに色々作ってしまいましたので、ここで紹介させてください。

キッチン作業台

古材を使ってます。天板は2×10(ツーバイテン)を二枚使用。総額 1万円くらい。
裏側は空洞でゴミ置き場と化しています。

キッチンの作業台

ローテーブル

足場板と1×4(ワンバイフォー)の組み合わせ。総額 2,000円くらい。
慣れてきたので調子に乗って側面部、天井部に収納を付けてみました。

リビングのローテーブル

その他にも棚など簡単なDIYなら家中やっているので、また面白そうなのを見つけて紹介できればと思います。

2018/02/05