カリモクの高級リクライニングチェア【ザ・ファースト】のレビュー

2017/12/28

カリモクのザ・ファーストアイキャッチ

 

約二年ほど前、引っ越しを期にカリモクの高級リクライニングチェア【ザ・ファースト】を購入しました。

オットマンと合わせて数十万の高い買い物なので、高級リクライニングチェア選びは絶対失敗したくないですよね。

購入からほぼ毎日座っている私が、試座では分からなかった本当の使い心地や使い勝手、メンテンナンス性、劣化してくるところはあるのかというところを紹介しますので、この記事が高級リクライニングチェア選びの一助になれば幸いです。

 

高級リクライニングチェアとは

一口にチェア・イスといっても、揺れを楽しむロッキングチェアや仕事用に特化したオフィスチェアなど、ニーズに合わせて多種多様なイスが存在するのですが、この記事では『リクライニングチェア』という椅子のジャンルで、特に品質の高いものにフォーカスを当てています。

ではどういうイスが高級リクライニングチェアと言うのでしょうか。

POINT

  1. 1人用である
  2. ひじ掛けがある
  3. 丈夫で長持ちする
  4. 足を乗せる台がある
  5. 背もたれの角度が調整できる
  6. デザインが美しく所有する喜びを得られる
  7. 天然木や革などの質の高い材料が使われている

 

高級という定義は人それぞれですが、私は上記条件に当てはまれば高級リクライニングチェアと定義することにしました。

 

有名どころのメーカーとモデル

高級リクライニングチェアを探している人は、どこのスタート地点であっても『ストレスレスチェア』か『フィヨルド』か『ザ・ファースト』の3シリーズに行き着き、迷うことが多いのではないでしょうか。

 

エコーネス(ノルウェー)の『ストレスレスチェア』20万~60万

エコーネスのストレスレスチェア、マジック
北欧に生まれたストレスレスチェア。どことなくオシャレ感が漂います。写真はマジックというモデルで、価格帯としては下二つよりも少し高めですがその品質は素晴らしいものでした。

最後までカリモクのザ・ファーストと悩みましたが、座ったときの角度がつきすぎていたのと、サイズがMとLの二種類で、ちょっと私にはMでも大きすぎたのか座り心地も大味な感じがしてしまいました。(身長170cm、体重60kg)

 


 

シモンズ(アメリカ)の『フィヨルド』20万~30万

シモンズのフィヨルド
寝具で有名なシモンズのフィヨルド。木部のカーブが素敵できっとこの椅子を置くだけでも部屋がカッコよく見えることでしょう。

ただ、1サイズしかなくて私には大きすぎました。(身長170cm、体重60kg)


 

カリモク(日本)の『ザ・ファースト』20万~30万

カリモクのザファースト

オシャレで機能的な海外勢にも負けず劣らずの存在感を漂わす唯一の国産ザ・ファースト。

海外製については高い関税がかけられていることを思えば、同じ販売価格ならば国産の方がコスパ良い気がします。


 

ハーマンミラー(ドイツ)の『イームズラウンジチェア』20万~30万 ハーマンミラーのイームズラウンジチェア

ハーマンミラーといえばアーロンチェアというオフィスチェアを大ヒットをさせたメーカーとしても有名。

ただ、『イームズラウンジチェア』については背もたれがリクライニングしないので候補から外しました。

 

カリモクのTHE FIRST(ザ ファースト)を選んだ理由

ゲーム部屋のザ・ファースト

高い買い物になりますので何度も店舗に行って色々なメーカーのチェアを座り比べてみました。

しかし、正直どれも座り心地は良く、決め手になるような違いが感じられなかったんです。

それでもどれかには選ばないといけないので無理やり粗探しをすると、海外メーカーの物はゆったりしすぎているような気がしたり、座ったときに足が地面に届きにくかったりなど、日本人の体形に合っていないのかもしれないと感じてくるようになりました。

 

そこで目を付けたのが、選んでいた中で唯一日本メーカーであったカリモクです。

カリモクといえば日本の家具メーカーのリーディングカンパニー。

そのカリモクが日本人の身長分布や体重を徹底的に分析し、長年のエルゴノミクス研究に基づいて開発したというフラグシップモデル、『ザ・ファースト』。

この『ザ・ファースト』に座ったとき、海外メーカーにあったような違和感がなく、見事に自然な態勢に収まる”フィット感”があったことが大きな決め手になりました。

あとはこの日本国でお世話になっているので、外国にお金落とすよりは国産を応援したいという気持ちも少しは入っていたかもしれません。

選んだのはRU74

ザ・ファーストには6モデルがあり、背もたれや座面、ひじ掛けの形状がそれぞれ違います。ザ・ファーストに決めた!となってもここでまた6種類の中から選ばないといけないので悩みます。

ザ・ファーストのru74

実際購入したのはこちらRU74というモデルです。

次のような条件で選びました。

  • 高級感がある
  • ひじ掛けはフラットで革がいい
  • 座面は広めがいい

座面が一番広くゆったりしていたので、椅子に座りながらあぐらをかいたりする私の希望と合致します。

 

でもデザイン的にはこちらがイチオシでした。
ザ・ファーストのru72

カタログや特設サイトなどのプロモーションで一番使われているモデルだけあって、スタイリッシュでカッコイイです。

ただ、座面が少し狭く感じたのと、背もたれに縫い目が多くてクリームを塗ったりするときにメンテナンス性が悪そうだったので候補から外してしまいました。

ただでさえメンテナンスは面倒なのでやりたくないのですが、こんな凹凸がたくさんあったら更に面倒に感じてきっと私ならやらなくなってしまうでしょう。

そして二年経って思うことは、やっぱりメンテナンス性を重視してRU74にしたのは間違っていなかったと感じています。

 

椅子は安物買いの銭失いに注意

よく通販サイトなどで見かける3万円までのリクライニングチェアと、今回紹介した椅子たちとは品質、機能性などの部分で比較するのもおこがましいほどに違います。

私が『ザ・ファースト』を手に入れる前は、楽天でも評価の高かった2~3万のリクライニングチェアを愛用していたのですが、座り始めてたったの2年でひじ掛と座面の表皮がめくれてボロボロになってしまいました。

リクライニングチェアは安物でもそれなりに値段はしますし、何度も買い替えていたらせっかく安い椅子を買っている意味がありません。それこそ安物買いの銭失いになってしまいます。

特に長い時間椅子に座る必要がある人は、椅子が体に与える影響も無視できないので、少しでも良いイスに座り、丈夫で見た目もカッコイイチェアを選んだ方が満足度が高く幸せになれると思います。

 

『ザ・ファースト』4つの特徴

「くつろぎを極めるとこの椅子に辿り着く」というコンセプトをもとに、長い研究開発期間を経て完成した『ザ・ファースト』が売りにしている特徴を4つ簡単に紹介しておきます。

 

1:シンクロ・スライド・リクライニング

リクライニング機構

背もたれをリクライニングするときに、座面、背面が連動して体にフィットしながら動くので、シートと体との間に隙間が出来ず、長時間座っていても疲れません。

そして、そのリクライニング機構を動かすためのレバー類が一切なく、体重移動だけで背もたれを倒したり上げたりが出来るというのがこの機構のミソ。

この機能のおかげで、疲れてちょっとひと眠りしたいなぁと思ったら、体を背もたれに預けるだけでフルフラットまで倒れてくれるので、たちまち眠りに落ちることが出来ます。

変な操作がちょっと入るだけでなぜか目が覚めてしまうことってありませんか? 私はよくあるのですが、この椅子に座るようになってからは瞬時に横になれるのですぐに眠りにつくことが出来、これは本当に便利だなぁと感じる機能の一つです。

 

2:ヘッドレスト機構

背もたれをリクライニングするときに、座面、背面と連動してヘッドレストの角度までもが自動で動く機構のことです。

ある程度の角度までは背もたれを倒してもヘッドレストが立って角度を付けてくれるので、頭をヘッドレストに預けたままでもテレビが見られます。

そしてフルフラットになれば、立っていたヘッドレストも水平に近くまで倒れてくれて寝やすい姿勢に変えてくれます。

 

3:特殊素材3Dネット採用

特殊素材3Dネット

シート内部には長年のエルゴノミクス研究に基づいて開発された特殊素材3Dネットを採用。国産最高級車のシートにも採用されている注目の新開発素材で、その特徴はノーストレス、ノープレッシャーの無反発。

体の重さをふわりと包み込むように受け止め反発力による負荷を軽減させるというこの3Dネットですが、製品状態では内部に隠れて見えませんので、実際に店頭などで試座されることをおすすめします。

この椅子に座っているとリラックスするあまり体の筋肉も緩むためか、すぐに眠たくなってしまうというのが目下の悩みです。

 

4:木部・張地・サイズ

日本人の身長分布や体重を徹底的に分析し、体の部位ごとに適切な寸法に設計された4つのサイズから選べます。

サイズバリエーションが4種類もあるなんて他のメーカーには無いことで、あってもせいぜいMとLの2種類。このことからも、本当にフィット感にこだわっていて、出来るだけ多くの人に最適なサイズで使ってもらいたいというメーカーの気持ちが伝わってくるようです。

好みのサイズを選んだら、60種類の中から張地、16種類の中から木部を決めてあなただけのオリジナルの一脚がオーダー出来ます。

 

サイズ展開

S、S+、M、L、の4サイズザ・ファーストのサイズ展開

張地・木部

革:23種類 ザ・ファースト張地皮種類


布:37種類ザ・ファースト張地布種類


木部:16種類ザ・ファースト木部種類

計算上は数千通りの組合せが可能なので、誰かと仕様がかぶるということはほとんどないでしょう。

 

どこで購入・試座できる?

20万~30万という価格帯の椅子なので、そもそも需要が少なすぎて展示している店自体が少ないです。

公式サイトで見つけた正規代理店一覧をリンクしておきます。

>>全国の展示取り扱い店のリンク

 

ザ・ファーストの2年使ってみたレビュー

この二年の間、ほぼ毎日使い続けているヘビーユーザーが本音でレビューを書いてみます。

座り心地について

購入当初は、浮遊感にも似た優しく包み込まれるような座り心地と寝心地に幸せを感じていましたが、2年経った今、「座り心地がいい」という感覚は全くなくなってしまいました。

それは椅子がヘタってダメになったということではなく、座り心地がいいということが当たり前になってしまったからです。

まさに空気のような存在で、そこにあって当たり前なものだし無ければ困るものという存在。

座り心地を気にしなくなるということは、そのことを考えるストレスから解放してくれた究極のストレスレスではないかとも思うんです。

レバーが無いリクライニングについて

当初は使い方に慣れていなかったため、意図しないところでリクライニングしたりして戸惑ったこともありましたが、今では腰をちょいと動かすだけで最小限の力で上げ下げが出来るので本当に便利な機能だと感じています。

異音もなく可動のスムーズさも新品当初からまったく変わりません。

後述しますが、任意でヘッドレストの角度が変えられるような機構があれば最高でした。

革の質感

革は『リーベル』という背面が合皮、表面が革という組み合わせを選びました。

背面の合皮は本物の質感に近く作られているので、よく見ないと合皮だとは気づきません。

良く擦れる座面の一部は、他の部分に比べて若干テカリが出てきています。

ひび割れたり色落ちしたりなどは今のところ感じさせません。

木部の質感

木の部分はひじ掛け、ひじ掛けと本体をつなぐ部分、足の円盤の3カ所。

天然木(場所によっては集成材)は綺麗にやすり掛けされており手触りもスベスベしています。

価格帯から考えればこのぐらいのクオリティは普通ですね。

華奢な足は大丈夫?

ザ・ファースト横から

赤丸の部分のみですべてを支えていることを考えると、少し頼りない感じはします。

二年使ってみて、グラつくわけでもなくしっかり頑丈に出来ているので、まぁ大丈夫なのでしょう。

夏の使用感

暑い部屋でザ・ファーストに座ると、お尻から太もも裏にかけて汗かきます。

夏は冷房の効いた部屋でないと座る気になりません。

冬の使用感

座面が広いタイプRU74は、毛布を体に巻き付けて座っても余裕なぐら広いので、冬は何かにいつも包まって座ります。

座面、背面とほぼ体と隙間が出来ないので、背面は温かく冬とは相性がいいです。

耐久性

今のところ革にダメージが入ったり駆動部に問題が出たりしたことはありません。

爪やペン先端が尖ったもので革をガリっとしたことはあるのですが(不注意で)、目に見える傷が入ったことはありません。

まだ二年ですが壊れそうな予兆すらないので、この先最低でも10年くらいは使えそうです。

 

革のメンテナンスは年二回

革シートに使っているメンテナンスキットはこちら

最初は椅子と同時に店で購入したのですが、並行輸入品ですがAmazonの方が安く手に入るのでいつもこちらで購入しています。

このメンテナンスキットのコーティング力がスゴイらしくて、店の人が「これさえ欠かさず塗っておけば何年でも使えますよ!」と豪語されていました。

確かに二年経っても染みや傷がついたり、革が劣化している様子はないのでこのコーティングのおかげなのかもしれません。

 

使い方で気を付けたい点

昇降機能がない

私はこのイスを昇降させたいと思ったことがないのですが、人によっては気にする人もいるかもしれないので一応挙げておきます。

リクライニング角度のロック機構がない

背もたれを押す力の加減でリクライニング角度を調整するだけで、固定はできません。

途中の角度で固定したいと思うことも稀ですがあるので、この辺りはレバー操作が必要ないシンプルな作りを取るかのトレードオフの関係なので、割きりですね。

ヘッドレストの角度が変えられない

ザ・ファーストのリクライニングの仕方

背もたれの角度に連動して自動的にヘッドレストも動くのですが、ヘッドレストだけの角度調整はできません。フルフラットにしながら頭を持ち上げたいと思うこともあるので、ヘッドレストの角度を変えられたらさらに良かった

別売りのオットマンは普通

純正品だけあってサイズや材質は本体の椅子と合わすことが出来ますが、使い勝手やデザインはいたって普通。ただ、他に選択肢はありません。

このオットマンがリビングにちょこんと置いてあるとつい腰掛けたくなってしまうのですが、足を乗せるために設計されているので座ると木部がたわむみます。

強度的にかなり不安なので直接座らないようにしましょう。

オーダーから時間がかかる

4~5週間制作にかかるので、引っ越しなどに間に合うよう注文は計画的に行いましょう。

机に向かっての作業には向かない

この椅子は背もたれに体を預けるように座って初めてその良さを実感できる椅子です。

なので、机に向っての勉強やパソコン作業になると前かがみになりやすくなり、背もたれから背中が離れてしまいます。

そうなると負担が大きくなるのが腰です。

お尻が深く沈みこんでいるので、体のバランスを保とうと腰が筋肉痛になるほどの付加がかかるため、長時間の作業をするためにこの椅子を使うのはおすすめしません。

私は当初作業用の椅子としても考えていたのですが、腰痛が出てきたためゲーム&映画観賞用として今は使っています。

ギャラリー

オットマン

ザ・ファーストまとめ

椅子選びで悩んでしまうのは、椅子一つであれもこれもとやりたいことの全てを詰め込んでしまうからのような気がします。

まずは、その椅子を使って一番したいことは何かを決め、その他要望には優先順位を付ければ、少なくとも選択肢がぐっと狭まるはず。

最後に残った数種類で悩むことになりますが、このクラスの椅子はどれも座り心地も品質もいいので、ストレスレスチェアでもフィヨルドでも気に入ったものがあればそれが一番いいと思います。

 

とにかく、ザ・ファーストは国内ナンバーワンのメーカーカリモクが本気で作った究極のプレミアムチェアーで満足すること間違いなしなので、ぜひ機会があれば座ってみてくださいね。

 

リラックスするための椅子ではなく、仕事用の椅子としてアーロンチェアも使っています。まったくタイプは違うのですが、とてもいい椅子なので記事にしてみました。

 

2017/12/28